ロープガードを正しく選ぶポイントは「種類」と「長さ」 の2つを理解することです。
現場の形状やロープの動き方によって、必要な長さが大きく変わるためです。
このページでは、より実践的な視点から
“どの長さをどう使い分けるのか” を分かりやすくまとめました。
①ソフトタイプの長さの使い分け
ソフトタイプには一般的に
40cm/50cm/60cm の長さがあります。
どの長さを持つべきかは、
ロープが触れる「幅」と「動き方」で決まります。


40cm
- 支点まわり
- 小さな角
- 細かい位置調整
→ 機動力が高い。まず1枚欲しい長さ

50cm
- 一般的な幅、角
- 多くの現場で対応できる(標準的な幅)
→ 迷ったらこれ。万能サイズ

60cm
- 幅のある角(幅の広い笠木)
- ロープが大きく揺れる場所
- 動きの大きい(多い)作業
→ 動きによるズレを防げる安心サイズ
職人さんからは、「40cmと50cmは常備、60cmは現場を見て追加」という声が多いです。
②ハードタイプの長さの使い分け
ハードタイプ(プレート入り)は 14cm~45cm ほどの長さがあります。
ハードタイプは、ロープの折れ・角の形状・対象物の保護を考えて選びます。

14〜25cm(短め)
- ピンポイントの鋭利な角
- 手元の狭い場所
→ “ここの角だけ守りたい”時に最適
30〜35cm(中間)
- パラペットの頂部
- ロープの曲がりが大きい部分
→ 折れ曲がりにちょうど良い長さで使い勝手が良い
40〜45cm(長め)
- 幅広の笠木
- ロープ接触範囲が広い場所
→ 広い面をしっかり保護できる
ハードタイプは、鋭い角やロープの曲がりが大きいポイントで力を発揮します。
短いものはピンポイントの保護に、長いものは広範囲を守る用途に向いています。
さらに、ハードタイプには “柔らかい面を傷つけたくない場合にも有効” という特徴があります。
プレート構造によって接触面の圧力を分散し、ロープが対象物に直接触れないため、
ロープだけでなく、建物・設備側も同時に保護できるのが強みです。
③ローラータイプ
ローラータイプは長さというより幅・ローラー数で選びます。
荷揚げ作業や、ロープの移動量(移動回数)が多い現場で活躍します。
摩擦を最小化し、ロープの動き・引き上げを楽にします。

組み合わせて使うのが“最強”
大切なのは、
「1点」ではなく「ロープ全体の流れ」で見ることです。
支点から作業位置まで、
どこでロープが触れ、どこで動くのか。
その流れを見て、必要な場所に必要なロープガードを配置します。

例えば…
- ソフトタイプ+ハードタイプ
- ハードタイプ+ローラータイプ
- ソフトを2枚連結して長いエッジをカバー
現場に合わせて使い方を工夫できるのも、ロープガードの奥深さです。
例として:
バリスティックロープガード
バリスティックロープガードを例にとると…
- 高強度ナイロン糸を使った3重構造で、非常に高い耐摩耗性と強度を実現。
- 摩擦抵抗が少なく、ロープの滑りが良いため、ロープの引き上げも軽くなる。
- サイズは 40 cm / 50 cm / 60 cm があり、用途に応じて選びやすい。
「布製ロープガードのなかでも最もタフで信頼性の高い選択肢」として、 バリスティックロープガードを推奨 する形にしています。
※トップエッジとは、ロープが建物の上部から下りる際に最初に触れる角や縁の部分を指します。
まとめ
「活用編」では、
ロープガードの実践的な選び方と長さの使い分け を学びました。

ロープガードは、

現場の角の形状・ロープの動き・荷揚げ頻度に合わせて、最適なロープガードを選びましょう。
今回の内容が、ロープガード選びの参考になれば嬉しいです!
これからも一緒に、道具の知識を深めていきましょう!





































